スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『マタ・ハリ』



Wキャストの両公演を観てきました~!
以下、私情と主観に満ちた作品語り。
ネタバレしまくりです。ラストを知りたくないという方はご注意ください。


『マタ・ハリ』は、実在したフランスの女性スパイを描いたミュージカル作品。
おそらくスパイとしては史上最も有名な人ではないでしょうか。

舞台は第一次世界大戦まっただ中のフランス。

インドネシアのジャワ出身のダンサー、マタハリは東洋風のエキゾチックな踊りで国内外の人々を魅了していました。その人気はすさまじく、ヨーロッパ各地で引っ張りだこ。普通の人々は自由に旅行ができない状況だったにも関わらず、彼女だけは敵味方を問わず、どの国でもフリーパスで移動できました。

さらに、妖艶なダンサーである彼女のもうひとつの仕事は、各国の要人とのお付き合い。つまるところ高級娼婦。

そこに目をつけたのがフランス軍諜報局でした。ドイツ軍に押され劣勢だったフランス軍は、マタハリをスパイに仕立ててドイツ軍の情報を得ようともくろんだのです。

というわけで諜報局のラドゥー大佐が、公演後の楽屋に乗り込んできます。
薔薇の花を持っての登場! どちらのラドゥーも黒のフロックコートめっさ似合う!(≧ω≦)=3

スパイになれと言われたマタハリは、当然のごとく突っぱねます。すると彼はジャワ出身という彼女の経歴が偽物であることを世間にばらすと脅して去るのです。そう。マタハリがジャワ出身というのは真っ赤な嘘。本当はマルガレット・ツェレという名のオランダ人でした。

その後、マタハリは酔ったファンにからまれているところをフランス空軍のパイロット、アルマンに助けられて家に招きます。戦争が終わった後のことを話すうち、仲を深めていく二人。そして再び訪ねてきたラドゥーに対し、マタハリはスパイになることを承諾するのです。

おそらくフランスの勝利で戦争を終わらせるために、自分にできることをしようと考えたのではないかと推測。

ところが相手のすべてを支配したがるラドゥーと、奔放なマタハリとの相性がいいわけがありません。ていうか最悪。

マタハリはラドゥーの命令をたびたび無視して彼を苛立たせます。男達を渡り歩いてきた彼女にとって、ラドゥーもまたそんな男のひとりにすぎないのです。

逆に軍高官として、また首相の娘を妻に持つエリートとして、何でも思い通りにしてきたラドゥーは、自分をあしらうばかりの彼女に腹を立てつつも、次第に心捕らわれていきます。
いいぞいいぞ、おいしい展開!(≧▽≦)♪

そんなラドゥーの煩悶も知らず恋を育むマタハリとアルマン。ところが!
実はアルマンは、ラドゥーがマタハリの人柄や周辺を探るために送り込んだスパイだったのです…!
ってことが観客にだけ明かされて、観ているほうはハラハラ。

でもそのアルマン、マタハリと結ばれるやあっさり任務放棄(^◇^;)。恋に生きるタイプのようです。

一方のラドゥーは、任務中に姿をくらましたマタハリが自分の部下とこっそり密会していたことを知って大激怒。命令違反を理由にアルマンを最前線の激戦地に飛ばしてしまいます。

左遷が上官の完全なる私情だと察したアルマンは、「オレを殺しても彼女は奪えない」とラドゥーを糾弾。二人は上官と部下ではなく、マタハリを取り合う男同士として対峙します。

ここの歌が最高でした!!
激情のぶつかり合う、迫力のある楽曲のすばらしさもさることながら、ラドゥーとアルマンはちゅーするんじゃないかってくらい顔を近づけて歌うのです! あと三センチ…!!(何がだ)

ことにイチ推しの加藤ラドゥーと東アルマンでそれを観た日にはもう世界の中心でハレルヤを叫ぶしかありませんでした!
(*`ω´*)キリッ

……はい、続き。

前線にすっ飛ばされたアルマンは、そこで撃墜されてドイツ軍の捕虜となり、ベルリンの病院に収容されます。

何も知らないマタハリはラドゥーのもとを訪ね、アルマンというパイロットの消息を調べてほしいと懇願します。これまでの自分の働きに報いてほしいと言う彼女に、ラドゥーはベルリンの病院にいることを教えます。
この時、ラドゥーの振る舞いは落ち着いているのですが、内心はアルマンへのマタハリの本気度を知って穏やかでないんだろうな~と思ったら、やはり。

「ベルリンへ行くには私の許可が必要なはず。取引といこうじゃないか」と彼女をソファーに押し倒す!
ヒィィΣ( ̄◇ ̄; ノ)ノ
劣情に衝き動かされた彼は「愛なんてなくてもかまわない」と言い放ち、無理やり迫ったりするとかわりと最低! でも但しイケメンに限る枠で許す!!(え?)

とはいえマタハリもだてに身体張って生きていません。力のかぎり抵抗して逃げだします。そしてその場面の一部始終を妻に見られていたというラドゥーの悲運(笑)。あえなく妻に逃げられます。

一方のマタハリは、「マタハリ」のままでは国境を越えられないと考え、オランダのパスポートを引っ張り出してマルガレットとしてベルリンに向かいます。しかし苦労してたどり着いたベルリンで、何とかアルマンとの再会を果たした彼女は、そこで彼がラドゥーの命令で自分を監視するために近づいてきた事実を知るのです。

自分にとって唯一の愛がまやかしだった。
失意のうちにパリに戻った彼女を待っていたのは、二重スパイ容疑での逮捕でした。おまけに逮捕状を出したのはラドゥー。

実は、マタハリがスパイであることに気づいたドイツ軍が、彼女を二重スパイと思わせてフランスに逮捕させるため、ニセの暗号文を使って工作をしたのです。そしてラドゥーはドイツのその作戦に気づきながら、「フランス軍の劣勢を彼女のせいにして、ドイツのスパイを捕まえたことにすれば、国民の戦意昂揚につながる」と考えた首相に逮捕を指示され、逆らえなかったという事情。

逮捕時の、そして法廷に引き出されてきた時の、堂々たるマタハリの態度が大変カッコよくて痺れました。
幾重にも自分を裏切った世界に対し、誇りをもって立ち向かう姿とでもいいますか。

対するラドゥーは、決して乗り気ではないものの否とは言えない立場。
戦争に勝つためと自分に言い聞かせ、彼女の過去を法廷で暴き、あげつらい、糾弾します。さらにはアルマンとの密会を、ドイツ軍と連絡を取った疑惑にすり替えようとする、のですが。

そこにベルリンの病院を脱走したアルマンが駆けつけ、ラドゥーの証言はすべて嘘だと人々に訴えます。が、アルマンが真実を口にする前に、ラドゥーはマタハリに銃をつきつけて彼を黙らせる。
ぬぅぅどこまでも卑怯なヤツめ! 但しイケメンに限る枠で許すけど!!!(待て)

結局両者はつかみ合いになり、揉み合ううちにラドゥーに撃たれたアルマンは倒れ、マタハリの腕の中で息を引き取るのです。

自分の愛は真実だったと、気づいた瞬間に失ったマタハリは、ショックのあまり夢の世界に閉じこもり、その後に銃殺されます。
撃たれた後、空のようなどこかをさまよっていた彼女は、誰かに呼ばれたようにふり返り、そして顔を輝かせる――そこで幕。

アルマンに会えたんだな、と感じさせるステキな終わり方でした。

自分の生き方を曲げなかったために避けられなかったマタハリの最期が切ない物語。
どんな男も魅了するダンサーでありながら、恋をするときは普通の女性になってしまっていた彼女が、この先アルマンと幸せであることを祈りつつ……

ここで全力で主張したいと思います。

正直、ラドゥーのほうがカッコよかった!!!

完全に個人的な趣味です(笑)。
終戦を迎えた彼は、ざっくり傷ついたプライドを抱えたまま勲章を受けちゃったりするのではないでしょうか。

見方を変えれば、自分の選択で何万もの兵士や国の命運が左右されるという重圧に、絶えず苦しんでいた彼もまた歴史に翻弄される被害者と言えなくもない。

プレッシャーの中で、自由なマタハリに惹かれずにいられなかった彼にも、この先の幸あらんことを。

ミュージカル『マタ・ハリ』公式サイト


追記:
記事をアップした後で公式サイトのあらすじを読んだところ、マタハリがスパイになる決意をしたのは、ラドゥーからの執拗な要求に負けてのこと、と書かれていました。
ちょっと主観(妄想)が入ってしまったようです。お詫びして訂正させていただきます~。



スポンサーサイト
プロフィール

ひずき優

Author:ひずき優
2月6日生まれ。
2007年度ロマン大賞入選。

変わり者が多いと言われる水瓶座、細かいことは気にしないO型。座右の銘は「果報は寝て待て」。今日も他力本願で生きています。


当サイトにおける全ての文章・写真の無断転載、記事への直リンクはお断りさせていただきます。またメールフォームのお返事には、しばらくお時間をいただく場合があります。ご了承くださいませ。

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。